本報告書は、フィンランド共和国ヘルシンキ市への視察を通じて得られた、同国の「Barnahusモデル」(子どもの家・バルナフスモデル)に基づく施設について、調査結果をまとめたものである。この視察は、わが国における、主に性暴力被害を受けた子どもの保護、および関連する司法制度の改善に向けた具体的な示唆を得ることを目的に実施された。 Barnahus モデルは、暴力被害を受けた子どもへの司法面接(出来事の聴き取り)から、医学的診察、心理社会的支援までを、子どもを中心とした環境下で、ワンストップで提供する多機関連携拠点である。本報告書では、特にヘルシンキ大学病院に設置された「Barnahus ヘルシンキ・ユニット」を対象とし、その組織構造、具体的な運営プロセス、そして成功の鍵となる多機関連携の実態について詳述する。