私は精神科医ですので、そうした視点を含めて30 年をふりかえりたいと思います。犯罪被害者支援の領域は多様です。法律や制度に基づく支援、皆さま方のような民間団体や地域の自治体、学校、職場、さらに医療や精神保健、心理の専門家の支援。弁護士による刑事・民事の手続き支援も必要ですし、福祉の担当者、教員も支援にかかわっています。
「30年をふりかえって」ということですが、犯罪被害者支援の視点というのは多様ですから、今までの歩みを精神科医という私の立場から見てどうかということをお話ししたいと思っております。また、犯罪被害者あるいは様々な暴力被害に遭った方の治療という点ではPTSDの治療が非常に大事になってまいりますので、研究者の立場からも、ふりかえりができればと思っております。さらに、30年のことをふりかえってみると、大きく制度が変わる時には当事者の力が中核になっています。フォーラムのテーマは「すべての被害者を『ひとりにしない』支援」ですから、どのような現状と課題があるのかということもお話しできればと思います。