最初に、私たちのユニットの歴史を簡単にご紹介し、その後、現在の活動内容、最後に特に官庁間協力の形態についてお話しします。どの段階でも、何か不明な点や私たちの意図が分かりづらい点、または詳しく知りたいことがありましたら、遠慮なくお尋ねください。そのほうが私たちとしても助かります。 ここはヘルシンキの児童・青年法心理学ユニットです。名称にはBarnahus という語は含まれていませんが、活動内容としてはBarnahus モデルに基づいています。それでは、当ユニットの設立の経緯を簡単にご説明します。
本報告書は、フィンランド共和国ヘルシンキ市への視察を通じて得られた、同国の「Barnahusモデル」(子どもの家・バルナフスモデル)に基づく施設について、調査結果をまとめたものである。この視察は、わが国における、主に性暴力被害を受けた子どもの保護、および関連する司法制度の改善に向けた具体的な示唆を得ることを目的に実施された。 Barnahus モデルは、暴力被害を受けた子どもへの司法面接(出来事の聴き取り)から、医学的診察、心理社会的支援までを、子どもを中心とした環境下で、ワンストップで提供する多機関連携拠点である。本報告書では、特にヘルシンキ大学病院に設置された「Barnahus ヘルシンキ・ユニット」を対象とし、その組織構造、具体的な運営プロセス、そして成功の鍵となる多機関連携の実態について詳述する。

きょうは、いろいろな犯罪被害でも、子どもさんが被害を受けるということはあるわけですが、学校との連携がなかなか難しいところがあるので、そこについて話をしていこうと思います。 犯罪被害は児童・生徒の人生に大きな影響を与えます。また、被害当事者である児童・生徒、被害者家族は周囲から孤立しやすい傾向があります。児童・生徒や取り巻く各機関が、どのように支援し連携していくことができるかということを話していこうと思います。

私は、この後、少しお話をさせていただきますけれども、精神科医として、それから、児童青年期の精神科医として、日ごろ臨床に携わっております。その臨床の場で、犯罪被害に遭われたお子さんや、そのご家族と出会うことも多々あります。そういった方々から様々なことをお教えいただいておりまして、本日は、そういったことも含めて皆さん方と共有させていただきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

被害者支援都民センターの佐藤真奈美氏は、学校との連携は「センターにとって非常に難しいテーマ」と話します。実際に2020 年度から3 年間に支援した小中学生のケース43 件のうち学校とやりとりしたのは7件のみ。ほとんどが担任教員やスクールカウンセラーと連絡を取り、学校での配慮や環境調整を求めて情報共有するといった担当者ベースの連携といいます。千葉県警の吉田幸代氏は、警察の被害者に対する配慮や心理的支援、給付制度の窓口任務など、刑事司法手続き中に行われる支援を紹介しました。しかし、その後も関係機関によって支援をつなげていくには、「学校現場の方たちとの連携が重要」としました。