
最初に、私たちのユニットの歴史を簡単にご紹介し、その後、現在の活動内容、最後に特に官庁間協力の形態についてお話しします。どの段階でも、何か不明な点や私たちの意図が分かりづらい点、または詳しく知りたいことがありましたら、遠慮なくお尋ねください。そのほうが私たちとしても助かります。 ここはヘルシンキの児童・青年法心理学ユニットです。名称にはBarnahus という語は含まれていませんが、活動内容としてはBarnahus モデルに基づいています。それでは、当ユニットの設立の経緯を簡単にご説明します。

本報告書は、フィンランド共和国ヘルシンキ市への視察を通じて得られた、同国の「Barnahusモデル」(子どもの家・バルナフスモデル)に基づく施設について、調査結果をまとめたものである。この視察は、わが国における、主に性暴力被害を受けた子どもの保護、および関連する司法制度の改善に向けた具体的な示唆を得ることを目的に実施された。 Barnahus モデルは、暴力被害を受けた子どもへの司法面接(出来事の聴き取り)から、医学的診察、心理社会的支援までを、子どもを中心とした環境下で、ワンストップで提供する多機関連携拠点である。本報告書では、特にヘルシンキ大学病院に設置された「Barnahus ヘルシンキ・ユニット」を対象とし、その組織構造、具体的な運営プロセス、そして成功の鍵となる多機関連携の実態について詳述する。

私たちは「Rikosuhripäivystys」、RIKU(フィンランド被害者支援協会)です。私たちの使命は、犯罪被害者、その家族、そして目撃者証人の立場を改善することです。そのために、支援サービスの提供とアドボカシー(政策提言)活動の両方を行っています。実務では多くの課題や制度上の問題があります。制度をより良くするための政策提言活動が非常に重要だと考えています。私たちの活動の大部分は、実際の利用者の支援と援助という具体的な業務です。

ヴィクティムサポート・フィンランド(通称RIKU)は、フィンランド国内全域をカバーする中心的な犯罪被害者支援組織である。フィンランドの国土面積は日本の90%とやや小さい程度だが、人口は約570 万人(日本の4.6%)とはるかに少ない。RIKU は被害者に対する実践的な支援サービスを直接提供するだけでなく、被害者の法的・社会的地位を改善するための広範なアドボカシー活動として、政策提言、施策の調査・立案・実施への参画、各種の広報啓発を展開している。さらには開発活動として、支援における差別の撲滅、大規模被害に対する備え、被害者が置かれた状況の改善にも取り組んでいる。

公益社団法人全国被害者支援ネットワーク(NNVS)では、日本財団の助成を受けた海外調査事業として、欧州の先進的な被害者支援の取組みの実態を学ぶ目的で、令和7(2025)年9月14 日から9 月21 日の8 日間に10 名の視察団を派遣した。派遣先はフィンランドのヘルシンキとイギリスのロンドンの2 都市である。同じく日本財団の助成を受けた前回の海外調査事業(イギリスおよびドイツ)(注)以来9 年ぶりの視察であるが、この間のイギリスとEUの犯罪被害者支援活動の新たな展開を現地で見聞できたことは、前回にも増して、実に多くの刺激と学びを得る機会となった。