私たちは「Rikosuhripäivystys」、RIKU(フィンランド被害者支援協会)です。私たちの使命は、犯罪被害者、その家族、そして目撃者証人の立場を改善することです。そのために、支援サービスの提供とアドボカシー(政策提言)活動の両方を行っています。実務では多くの課題や制度上の問題があります。制度をより良くするための政策提言活動が非常に重要だと考えています。私たちの活動の大部分は、実際の利用者の支援と援助という具体的な業務です。
ヴィクティムサポート・フィンランド(通称RIKU)は、フィンランド国内全域をカバーする中心的な犯罪被害者支援組織である。フィンランドの国土面積は日本の90%とやや小さい程度だが、人口は約570 万人(日本の4.6%)とはるかに少ない。RIKU は被害者に対する実践的な支援サービスを直接提供するだけでなく、被害者の法的・社会的地位を改善するための広範なアドボカシー活動として、政策提言、施策の調査・立案・実施への参画、各種の広報啓発を展開している。さらには開発活動として、支援における差別の撲滅、大規模被害に対する備え、被害者が置かれた状況の改善にも取り組んでいる。
公益社団法人全国被害者支援ネットワーク(NNVS)では、日本財団の助成を受けた海外調査事業として、欧州の先進的な被害者支援の取組みの実態を学ぶ目的で、令和7(2025)年9月14 日から9 月21 日の8 日間に10 名の視察団を派遣した。派遣先はフィンランドのヘルシンキとイギリスのロンドンの2 都市である。同じく日本財団の助成を受けた前回の海外調査事業(イギリスおよびドイツ)(注)以来9 年ぶりの視察であるが、この間のイギリスとEUの犯罪被害者支援活動の新たな展開を現地で見聞できたことは、前回にも増して、実に多くの刺激と学びを得る機会となった。
我が国における被害者支援は、被害者の声を真摯に受け止めた関係機関の努力により、この数十年で飛躍的な進歩を遂げ、中には我が国特有の支援策も策定されているとの評価もあります。とはいえ、なお必要とされる支援は多いと指摘され、残された課題も少なくありません。そこで、当ネットワークは、第5 期5年計画の中に、その後さらに発展を続けている海外の被害者支援の実態を把握し、我が国における犯罪被害者支援活動の進展に役立てる項目を立てました。