本レポートは、イギリス・ロンドンに設置された児童性的虐待/性暴力被害者支援の先進拠点「ライトハウス(The Lighthouse)」への視察で得られた知見を整理し、日本の関係機関および専門家への情報提供を行うと共に、国内における被害児支援体制の構築に向けた示唆を得ることを目的とする。
イングランドおよびウェールズのVictimSupport は1974 年に設立され、本年で50 周年を迎えました。私たちは世界で最も古い被害者支援サービスであると考えています。この仕事に誇りを持ち、従事できることを光栄に思っています。本日皆さんをお迎えできるのは大変うれしいことです。私たちが直面する課題、提供する支援、そして行うアドボカシー活動は世界各地でも共通しており、被害者支援サービスには大きな共通性があると感じています。当団体は、被害者が支援を受けていないことに気付いた警察、保護観察所、さらには教会など複数の組織により設立されました。
VS(Victim Support)は、イギリスにおいて、被害者支援を行っている独立の慈善団体である。1974 年に設立され、昨年に50 周年を迎えたことからも分かるとおり、歴史ある指導的な団体である。 1980 年代には、活動は全国に広がり、地方自治体レベルで被害者支援体制が確立された。そして、1985 年には、全国殺人被害者支援サービス(National Homicide Service)が始まり、1989 年には、裁判の証人に対する支援が開始された。
本レポートでは、イギリス・ロンドンに設置されたPaddington Haven, near to St CharlesCentre for Health and Wellbeing(west)を視察して得られた知見を述べる。この施設は、ロンドンに3 か所ある性暴力被害者のためのワンストップ支援センター(sexual assault referralcentres:SARC)、The Havens の中の一つである。本レポートは、日本の関係機関および専門家への情報提供を行うと共に、国内における性暴力被害者支援体制の構築に向けた示唆を得ることを目的とする。
まず、Police and Crime Commissioner(PCC)(警察・犯罪コミッショナー)および全国レベルでの協会(APCC)の役割について簡単に説明します。その後、同僚から被害者支援の調整における私たちの役割について説明し、最後に地域での実践事例を紹介します。 PCC 制度は2012 年に創設されたため、比較的新しい制度と言えます。全国的に見ても、PCC は、国・地域の両レベルで指導的存在として認知されることに苦労してきたと言えます。しかし近年では、この制度が強化され、地域レベルで成果を変革する有効な仕組みとして広く認知されるようになっています。