私は精神科医ですので、そうした視点を含めて30 年をふりかえりたいと思います。犯罪被害者支援の領域は多様です。法律や制度に基づく支援、皆さま方のような民間団体や地域の自治体、学校、職場、さらに医療や精神保健、心理の専門家の支援。弁護士による刑事・民事の手続き支援も必要ですし、福祉の担当者、教員も支援にかかわっています。
「30年をふりかえって」ということですが、犯罪被害者支援の視点というのは多様ですから、今までの歩みを精神科医という私の立場から見てどうかということをお話ししたいと思っております。また、犯罪被害者あるいは様々な暴力被害に遭った方の治療という点ではPTSDの治療が非常に大事になってまいりますので、研究者の立場からも、ふりかえりができればと思っております。さらに、30年のことをふりかえってみると、大きく制度が変わる時には当事者の力が中核になっています。フォーラムのテーマは「すべての被害者を『ひとりにしない』支援」ですから、どのような現状と課題があるのかということもお話しできればと思います。

ご存じのように、2004年に犯罪被害者等基本法が施行され、その際に基本計画ができました。それが第2次、第3次と改正され、2021年からは第4次の基本計画に則り、被害者支援が展開されていっております。 今回のパネルでは「被害者が望む支援のために」という視点から「第4次犯罪被害者等基本計画」について、ディスカッションを行っていきたいと思います。

被害者のニーズに応じた質の高い適切な支援ということだろうと思います。 、被害者の方のお気持ちというのは、いろいろなものがございます。 それに対し被害者支援というのは、被害者の方の気持ちに寄添った支援ができるかどうかということですので、そのための連携にはどんな形があるのかということを、これからパネリストの方に御報告いただきます。

令和3年3月30日、計画期間を3年4月1日から8年3月31日までの5か年とする第4次犯罪被害者等基本計画(以下「第4次基本計画」という。)が閣議決定された。私は、令和2年8月から現職となり、第4次基本計画の策定に携わることとなったので、その策定経緯、今後の課題、具体的施策等について述べることとする。